2004年11月04日
「あなたは今忙しいですか?」
MasaGon日記ファンの皆さんは、こう尋ねられたら何と答えるだろうか?
私はこの質問に対する回答に、日本人とアメリカ人で大きな違いがあることを発見した。
日本人は、十中八九「忙しい」と答えるが、アメリカ人は「I'm busy now」という言葉をあまり使いたがらないように思う。
本日はその違いの原因に付いて考えてみようと思う。
MasaGon日記ファンの皆さんは、こう尋ねられたら何と答えるだろうか?
私はこの質問に対する回答に、日本人とアメリカ人で大きな違いがあることを発見した。
日本人は、十中八九「忙しい」と答えるが、アメリカ人は「I'm busy now」という言葉をあまり使いたがらないように思う。
本日はその違いの原因に付いて考えてみようと思う。
まずは、日本人が十中八九「忙しい」と答える理由についてであるが、単純に考えれば「余計な仕事が回ってこないため」と言えなくもないのだが、もっと根本的な深層心理があるような気がしてならない。
その深層心理とは、「暇は罪悪である」という心理なのではないかと思っている。日本人は昔から「汗水たらして働く」事が美徳であって、「遊ぶ」ことに対して何か引け目を感じているような気がする。
この気持ちは、正直私の中にもある。PTO(有給休暇)を取得する際に何となく感じる罪悪感。思わず周囲に「申し訳ありません」と言ってしまう心理は何なのであろう。(アメリカ人は概して「I'm off tomorrow. See you!」と実にのんきなもんである。)
逆に、アメリカ人があまり「I'm busy now」と答えたがらない理由は、あくまで想像ではあるが、「忙しい=処理能力の欠如」を意味するからではないかと思っている。アメリカにおいては、多くの仕事をより短時間で処理しつつも、たっぷりの余暇の時間を取り、多趣味で仕事以外で様々な能力を発揮する人はあがめられる傾向にある。(日本では疎まれる?)
ここでは、どちらが良いかという議論をするつもりは無いが、MasaGonは最近は、出来る限り「忙しい」という言葉を使わないことにしている。なぜなら、この言葉は自分に能力に自分で限界を設定してしまうように思うからである。
思うに、「忙しい」という言葉は、ある仕事が完了できなかった場合に備えての「免罪符」のようなものなのではないだろうか。つまりこの言葉を使った時点で、新たなチャレンジが成功する確率はほぼゼロとなってしまう。しかも、この言葉は自分にやってくる多くのチャンスまでもを跳ね除けてしまう力を持っているような気がする。
「今忙しいですか?」に対して、「いや、全然。何か面白いことない?」と答えれば、「じゃぁ、こんな話があるんだけど」って面白い話がやって来る。そして、噂がまた噂を呼んで、「あいつ暇そうだから、こんなこと頼んでみたら?」なんて話がどんどん舞い込んでくるようになる。
多分、もともと世の中には面白い話がいっぱいあるんだけど、今までは「忙しい」という言葉一つで、それら全てをフィルターにかけてしまっていたんではないかなぁと今は思っている。
多分、重要なのは「忙しいか、忙しくないか」なんじゃなくって、「やりたいか、やりたくないか」なんだと思う。「やりたくないこと」「やる必要のないこと」に対するブロック(バリア)として、「忙しい」という言葉を使う人もいると思うんだけど、それは「やりたいこと」まで跳ね除けるという副作用が強すぎるような気がしている。
だから、MasaGonは最近は「忙しくないけど、あんまり興味ない」とか、「正直、こういう系統の話は自分にとって優先順位が低い」とか、正直に答えるようにしている。そうすれば、その後も「じゃぁ、こんなのはどうかな?」とかオファーも続くので、チャンスを失うこともない。また、具体的に興味の無い対象を伝えていれば、類似するオファーに悩まされることもない。
人から飲みに誘われた時に、単に「忙しい」事を理由に2度断れば、3度目からは恐らく声がかからなくなる。「あいつはいつも忙しそうだ」との噂から、その人からだけではなく、他の人からもである。いくら「また、誘ってください」と社交辞令を付け加えたとしてもあまり効果は変わらない。しかして美味しい合コンのチャンスを逃すことになる。それと同じようなものではないかと、MasaGonは理解している。(発想がプア?(笑))
その深層心理とは、「暇は罪悪である」という心理なのではないかと思っている。日本人は昔から「汗水たらして働く」事が美徳であって、「遊ぶ」ことに対して何か引け目を感じているような気がする。
この気持ちは、正直私の中にもある。PTO(有給休暇)を取得する際に何となく感じる罪悪感。思わず周囲に「申し訳ありません」と言ってしまう心理は何なのであろう。(アメリカ人は概して「I'm off tomorrow. See you!」と実にのんきなもんである。)
逆に、アメリカ人があまり「I'm busy now」と答えたがらない理由は、あくまで想像ではあるが、「忙しい=処理能力の欠如」を意味するからではないかと思っている。アメリカにおいては、多くの仕事をより短時間で処理しつつも、たっぷりの余暇の時間を取り、多趣味で仕事以外で様々な能力を発揮する人はあがめられる傾向にある。(日本では疎まれる?)
ここでは、どちらが良いかという議論をするつもりは無いが、MasaGonは最近は、出来る限り「忙しい」という言葉を使わないことにしている。なぜなら、この言葉は自分に能力に自分で限界を設定してしまうように思うからである。
思うに、「忙しい」という言葉は、ある仕事が完了できなかった場合に備えての「免罪符」のようなものなのではないだろうか。つまりこの言葉を使った時点で、新たなチャレンジが成功する確率はほぼゼロとなってしまう。しかも、この言葉は自分にやってくる多くのチャンスまでもを跳ね除けてしまう力を持っているような気がする。
「今忙しいですか?」に対して、「いや、全然。何か面白いことない?」と答えれば、「じゃぁ、こんな話があるんだけど」って面白い話がやって来る。そして、噂がまた噂を呼んで、「あいつ暇そうだから、こんなこと頼んでみたら?」なんて話がどんどん舞い込んでくるようになる。
多分、もともと世の中には面白い話がいっぱいあるんだけど、今までは「忙しい」という言葉一つで、それら全てをフィルターにかけてしまっていたんではないかなぁと今は思っている。
多分、重要なのは「忙しいか、忙しくないか」なんじゃなくって、「やりたいか、やりたくないか」なんだと思う。「やりたくないこと」「やる必要のないこと」に対するブロック(バリア)として、「忙しい」という言葉を使う人もいると思うんだけど、それは「やりたいこと」まで跳ね除けるという副作用が強すぎるような気がしている。
だから、MasaGonは最近は「忙しくないけど、あんまり興味ない」とか、「正直、こういう系統の話は自分にとって優先順位が低い」とか、正直に答えるようにしている。そうすれば、その後も「じゃぁ、こんなのはどうかな?」とかオファーも続くので、チャンスを失うこともない。また、具体的に興味の無い対象を伝えていれば、類似するオファーに悩まされることもない。
人から飲みに誘われた時に、単に「忙しい」事を理由に2度断れば、3度目からは恐らく声がかからなくなる。「あいつはいつも忙しそうだ」との噂から、その人からだけではなく、他の人からもである。いくら「また、誘ってください」と社交辞令を付け加えたとしてもあまり効果は変わらない。しかして美味しい合コンのチャンスを逃すことになる。それと同じようなものではないかと、MasaGonは理解している。(発想がプア?(笑))
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この記事へのコメント
1. Posted by r@y 2004年11月07日 12:01
激しく同意します
私なんかアルコールほとんど駄目なんですが合コンには進んで行きますし、自分でも提供します。そうすると、やっぱりまた誘われるものです。(私もプア?)
私なんかアルコールほとんど駄目なんですが合コンには進んで行きますし、自分でも提供します。そうすると、やっぱりまた誘われるものです。(私もプア?)
2. Posted by isy 2004年11月07日 15:39
こんにちわ。
そうかぁ、
「忙しい」にはブロックの効果も出ちゃうんですねぇ。
私も昔、同じテーマでブログ書いたことがあります。
よろしければ・・・ http://isy.jugem.cc/?eid=13
そうかぁ、
「忙しい」にはブロックの効果も出ちゃうんですねぇ。
私も昔、同じテーマでブログ書いたことがあります。
よろしければ・・・ http://isy.jugem.cc/?eid=13
3. Posted by Mick 2004年11月07日 17:48
日本人にとっては共通する興味深い話題ですね。
基本的に欧米の狩猟民族性と日本の農耕民族性に因るところ大だと
思います。 集団スポーツではその違いが顕著に表れるように思えます。
野球やサッカーなど各人の守備範囲をオーバーラップさせて二枚板で守る
のが日本人であり、仕事でもその姿勢が確実性を高め漏れが少ない
長期的事業発展に貢献するという考えがあります。
それは農耕民族として、わずかな人数では十分な収穫が得られない、また
天候不順という不可抗力による大打撃に備えた歴史的背景だと思います。 一方欧米はオーバーラップを無駄だと考え少人数による最大効果と機動力
を追求する土壌があります。(因みに日本人は欧米を一緒くたに
することが多いですが、欧州は米国と異なる点が多くあり、むしろ
日本人に近い考え方も少なくありません)さて、どちらも良し悪しが
ありますが、いいとこ獲りができた会社として(以前の?)ソニーが
思い浮かびます。
基本的に欧米の狩猟民族性と日本の農耕民族性に因るところ大だと
思います。 集団スポーツではその違いが顕著に表れるように思えます。
野球やサッカーなど各人の守備範囲をオーバーラップさせて二枚板で守る
のが日本人であり、仕事でもその姿勢が確実性を高め漏れが少ない
長期的事業発展に貢献するという考えがあります。
それは農耕民族として、わずかな人数では十分な収穫が得られない、また
天候不順という不可抗力による大打撃に備えた歴史的背景だと思います。 一方欧米はオーバーラップを無駄だと考え少人数による最大効果と機動力
を追求する土壌があります。(因みに日本人は欧米を一緒くたに
することが多いですが、欧州は米国と異なる点が多くあり、むしろ
日本人に近い考え方も少なくありません)さて、どちらも良し悪しが
ありますが、いいとこ獲りができた会社として(以前の?)ソニーが
思い浮かびます。
4. Posted by 天煌純一 2004年11月08日 23:03
興味深い話でした。
オレも度々、学生なのですけど「忙しい」という言葉を使ってしまいます。実際は忙しくもなんともないときでも。
ただ「忙しい」と言っておけば「ああ、こいつはがんばってんのかな」と思わせることができる、とどこかで考えていたんでしょうね。それからブロックするという効果も兼ねて。
日本人の行動や思考の傾向は、調べてみるといろいろおもしろいことがわかると思います。例えば、電車や食堂なんかでの相席。日本人は嫌々、って感じがするけど、欧米人は招き入れる感じ……とか。
最近は県民性でも人の性格が決まる、なんてことも言われているらしいです。
ともかく、「忙しい」という言葉。
あんまり逃避のために使うようにはしたくないですね。
オレも度々、学生なのですけど「忙しい」という言葉を使ってしまいます。実際は忙しくもなんともないときでも。
ただ「忙しい」と言っておけば「ああ、こいつはがんばってんのかな」と思わせることができる、とどこかで考えていたんでしょうね。それからブロックするという効果も兼ねて。
日本人の行動や思考の傾向は、調べてみるといろいろおもしろいことがわかると思います。例えば、電車や食堂なんかでの相席。日本人は嫌々、って感じがするけど、欧米人は招き入れる感じ……とか。
最近は県民性でも人の性格が決まる、なんてことも言われているらしいです。
ともかく、「忙しい」という言葉。
あんまり逃避のために使うようにはしたくないですね。
5. Posted by MasaGon 2004年11月09日 02:47
>r@yさん、
おっ、合コン奉行さんですか。日本に帰ってきたら期待してますよ。(笑)
>isyさん、
なるほど、これはまた違う視点で興味深く思いました。物理的な問題ではなくて心理的な問題。確かにそうですね。結局「忙しい」というのは言い訳なんでしょうね。
>Mickさん、
MasaGon日記へようこそ。コメントありがとうございます。
これは多分、有給休暇を取得する時の罪悪感についての話ですね。狩猟民族性と農耕民族性の違い、なるほどそういう見方もありますね。
欧州と米国が異なるというご意見には、激しく同意します。以前にご紹介した「木を見る西洋人 森を見る東洋人」(http://blog.masagon.jp/archives/2004-09.html)では、欧州人はアジア人と米国人の中間的な性質を持っていると述べています。
最近では、キャノンやエプソン、トヨタなどがいいとこ取りの文化を残しているような気がします。
>天煌純一さん、
MasaGon日記へようこそ、今後とも末永くよろしくお願いします。
学生さん大歓迎です! 意識の高い若い方いっぱい来て欲しいです。
「頑張っている」と思って欲しくて言っているつもりでも、実は見透かされている事ありませんか?っていうか、MasaGonの場合、他人の「忙しい」は9割方信じていないんですが...(笑)
日本人と欧米人の性質の違いについては、もし宜しければ、以前に書いたこの記事(http://blog.masagon.jp/archives/2004-09.html)も参考にしてください。
県民性の違いについては、以前何かのテレビで見ましたが、福井県人は金儲けが日本で一番うまいそうです。平均世帯収入は東京を遥かに越えていました。
あんまり関係ありませんが、MasaGonは今後日本では、金持ちが都会から田舎に出て、高齢者が都会に集まる傾向となるのではと予想しています。
> ともかく、「忙しい」という言葉。
> あんまり逃避のために使うようにはしたくないですね。
まったく以って、その通りだと思います。
おっ、合コン奉行さんですか。日本に帰ってきたら期待してますよ。(笑)
>isyさん、
なるほど、これはまた違う視点で興味深く思いました。物理的な問題ではなくて心理的な問題。確かにそうですね。結局「忙しい」というのは言い訳なんでしょうね。
>Mickさん、
MasaGon日記へようこそ。コメントありがとうございます。
これは多分、有給休暇を取得する時の罪悪感についての話ですね。狩猟民族性と農耕民族性の違い、なるほどそういう見方もありますね。
欧州と米国が異なるというご意見には、激しく同意します。以前にご紹介した「木を見る西洋人 森を見る東洋人」(http://blog.masagon.jp/archives/2004-09.html)では、欧州人はアジア人と米国人の中間的な性質を持っていると述べています。
最近では、キャノンやエプソン、トヨタなどがいいとこ取りの文化を残しているような気がします。
>天煌純一さん、
MasaGon日記へようこそ、今後とも末永くよろしくお願いします。
学生さん大歓迎です! 意識の高い若い方いっぱい来て欲しいです。
「頑張っている」と思って欲しくて言っているつもりでも、実は見透かされている事ありませんか?っていうか、MasaGonの場合、他人の「忙しい」は9割方信じていないんですが...(笑)
日本人と欧米人の性質の違いについては、もし宜しければ、以前に書いたこの記事(http://blog.masagon.jp/archives/2004-09.html)も参考にしてください。
県民性の違いについては、以前何かのテレビで見ましたが、福井県人は金儲けが日本で一番うまいそうです。平均世帯収入は東京を遥かに越えていました。
あんまり関係ありませんが、MasaGonは今後日本では、金持ちが都会から田舎に出て、高齢者が都会に集まる傾向となるのではと予想しています。
> ともかく、「忙しい」という言葉。
> あんまり逃避のために使うようにはしたくないですね。
まったく以って、その通りだと思います。
6. Posted by ソイ 2004年11月21日 19:09
そうですね、忙しいといっている人に相談しようとか、「どこか行こう、こんなことあるよぉー」言おうとはナカナカ思いません。本当に急がしかったにせよ、あっ誘って悪かったなって思うし、誘いづらい。
私は、暇だと思われるのも嫌だしたが、週に、は絶対一日だけなにか
できるようにバイトとはいれませんでした。それに、どんなに忙しくても1日1時間は、隙間をつかえば人と会える時間の作れると思う。「忙しい」「疲れた」は聞いて、元気が抜けるエネルギーを発しているのだと思います。「忙しくても、次のスケジュールを提案できるくらいの余裕はもっていたいです。」
私は、暇だと思われるのも嫌だしたが、週に、は絶対一日だけなにか
できるようにバイトとはいれませんでした。それに、どんなに忙しくても1日1時間は、隙間をつかえば人と会える時間の作れると思う。「忙しい」「疲れた」は聞いて、元気が抜けるエネルギーを発しているのだと思います。「忙しくても、次のスケジュールを提案できるくらいの余裕はもっていたいです。」
7. Posted by MasaGon 2004年11月22日 00:11
>ソイさん、
コメントありがとうございます。MasaGon日記へようこそ。
そうですねぇ。「次のスケジュールを提案できる余裕」かぁ、うんなるほどそういう人は傍から見ていてもアクティブに見えますよね。
ブログ拝見しました。サンフランシスコに留学中ですかぁ。うらやましいなぁ。なんかMasaGon日記に来てくれる人は国際派が多いようです。
私はサンフランシスコ事体は行った事は無いのですが、サンノゼには仕事で何回か行きました。本当に良い気候でした。サンフランシスコはアメリカで最もリベラルな街と聞きますが、実際どうなんでしょうね。外から見ていると米国は最近随分保守化傾向が強いように見えますが、政府と自治とのあつれきとか無いんでしょうか。
あぁ、UCSFとか行ってみたい...
コメントありがとうございます。MasaGon日記へようこそ。
そうですねぇ。「次のスケジュールを提案できる余裕」かぁ、うんなるほどそういう人は傍から見ていてもアクティブに見えますよね。
ブログ拝見しました。サンフランシスコに留学中ですかぁ。うらやましいなぁ。なんかMasaGon日記に来てくれる人は国際派が多いようです。
私はサンフランシスコ事体は行った事は無いのですが、サンノゼには仕事で何回か行きました。本当に良い気候でした。サンフランシスコはアメリカで最もリベラルな街と聞きますが、実際どうなんでしょうね。外から見ていると米国は最近随分保守化傾向が強いように見えますが、政府と自治とのあつれきとか無いんでしょうか。
あぁ、UCSFとか行ってみたい...