2004年12月08日
この記事をもって、MasaGon日記は100本目の投稿となる。多くの遅延を伴いながらも、ここまで続けてこられた理由は、ファンの皆さんの暖かい応援の存在に他ならない。この場をお借りして、深くお礼を申し上げたい。
本当に、ありがと〜〜〜ぅうっ!
本日はまさに100本目の記事を飾るにふさわしい、フォレスト出版からのこんな本をご紹介したい。「成功法則の呪縛」から一歩次の段階へ踏み出す事を可能とする、岡本史郎氏の「成功はどこからやってくるのか?」である。
成功はどこからやってくるのか? ~「成功法則」の取扱説明書~
ふかい、フカイ、深すぎる。本書は明らかに他の多くの成功哲学書やノウハウ本とは一線を画している。少なくともMasaGonはこれほど深遠なビジネス書を読んだのは始めてである。
人は努力を尽くしていれば、必要な時に必要なモノがポンと目の前に現れるというが、MasaGonにとって本書はそんな一冊であった。つまり、最近これまでの多くのビジネス書には何となく物足りなさを感じつつあったのである。もちろん目から鱗の良書はたくさんあるが、それと同時にMasaGon日記でご紹介する気になれないような、薄っぺらい表面上のノウハウに過ぎないと思われるようなものの割合が多くなってきたのだ。
余談であるが、フォレスト出版の出版本には本当に外れが無く、良書に対する一貫した強いポリシーがあるとMasaGonは感じていた。調べてみると、彼らは「小さな会社と起業家の皆様にジャストフィットしたスキルと情報をお伝えすること」をポリシーとしているらしい。ポイントがはっきりしており、ブレが無い。それが数々のベストセラーを生み出す原動力になっているのではないだろうか。
著者が意図したかどうかはわからないが、この本を読み進めていくためには、数々のハードルを越えていかなければならないように思う。そのハードルとは「成功法則の呪縛」である。これにとらわれているようでは、決して本書の最終ページにはたどり着けないと思う。本屋で見つけても最初の数ページを見ただけで買ってもらえないかもしれない。恐らくそれは著者が望んだことであろう。
つまり、本書を読み進めることが出来るレベルまで至っていない人は、無理して読んだところで恐らく何の役にも立たないのである。もちろんMasaGonが何の苦労も無く読み進めることが出来たと言えば嘘になる。話題が変わるごとに心の中で「そんな馬鹿な!」と何度叫んだ事であろう。しかし、その後の著者の多面的な考察を読むにつけ、MasaGonの脳はこれまでにないぐらいにフル回転し、その都度自分の浅はかさを思い知らされることになる。
著者は禅の影響を強く受けており、何事も一言で片付けてしまうような事はしてはいけないと解いているが、その禁を犯して敢えて言わせてもらえば、「いくら成功法則を表面上だけ真似ても、その意図するところをしっかりと理解していなければ何の役にも立たない」ということが言いたいのではないだろうか。つまり「自分の頭で考えろ」という事である。
決して「成功法則」を否定しているわけではない。むしろ、それらは非常に大きなパワーを持っており、積極的に利用すべきだとも述べている。しかし「成功法則」マニアになったところで、決して人は成功するわけではない。それは十分条件ではなく必要条件の一つに過ぎないということである。
とはいえ、本書で著者が言わんとしていることの一部でもここで伝えることが出来るとは到底思えない。それだけ多くの事をMasaGonに伝えてくれた。いや、伝えてくれたというより考えさせてくれたのかもしれない。
我々は、自分の中の「思い」や「気持ち」といった内面、或いは「真実」や「現実」といった客観的事実を、言葉さえあれば全て伝えきることが出来るという錯覚に陥っているふしがあるように思う。しかし実際は、言葉に出来ない事の方がずっと大きな比重を占めているのかもしれない。そしてそれを無理に言葉にすることによって、多くの誤解を生むこともあるのかもしれない。
だからといって、伝える努力をしなくて良いということではないと思う。ただ決して「100%伝わっている」などという自惚れを持ってはいけないのだと思う。MasaGon日記の読者の方も、100人いれば100人とも、それぞれの育ってきた環境やバックグラウンドが異なるわけであるから、全く違った解釈をされていると思ったほうが賢明であろう。議論を重ねれば「なんとなく」は方向性を一にすることが出来るかもしれない。しかし、それは全てではない。それを認識していない人が多いから、我々は無用な争いを繰り返すのではないだろうか。
成功法則だって同じではないだろうか。A君が「思考は現実化する」と言ったとしよう、B君が同調し「絶対その通りだ!」と答えたとする。あるいはC君が「いや絶対にそんな事はないね」と反論するかもしれない。A君とB君はそれだけで意気投合してしまうかもしれない。A君とC君はそれだけで喧嘩別れしてしまうかもしれない。何という愚かなことであろう。
「思考は現実化する」はナポレオン・ヒルの有名な著書の名前である。その著書の思考に同調するのは大いに結構なことであろうが、それをA君が述べた時点でそれは単に「借り物の言葉」となる。その「借り物の言葉」に対しての解釈はA君、B君、C君のそれぞれのバックグラウンドにより、全く異なることが予想される。だから、その違いを理解しようとすること抜きで、無用な同調をしたり争いをすることに何の意味もないのである。
著者はまた、「誰でも簡単に実現できるという成功法則は、資本主義社会では次第にその価値を失う」ということも本書の柱としている。恐らく成功本の著者は、「実際にはその簡単に実現できることですら、ほとんどの人は言われてもやらない」と反論するのではないかと思う。MasaGonはどちらも真だと思う。
世の中には、「簡単にできる成功法則」すらやらない人がほとんどである。だからそれをやっただけで他の人からは一歩抜きん出ることは確かである。しかし、一歩そこに踏み出した人の中でもまだ競争があるのである。特に「起業本」「成功本」が流行っている昨今の状況ではその傾向は顕著であると感じている。その中で、真に生き残ることが出来て成功を収めるのは、やはり自ら「考える」人なのではないだろうか。そして、それは実は誰にでも出来ることではない。そんな事を著者は言いたかったのではないだろうか。
MasaGonは本書をもって、自分を一歩先のステップへ進めることが出来たような気がしている。
人は努力を尽くしていれば、必要な時に必要なモノがポンと目の前に現れるというが、MasaGonにとって本書はそんな一冊であった。つまり、最近これまでの多くのビジネス書には何となく物足りなさを感じつつあったのである。もちろん目から鱗の良書はたくさんあるが、それと同時にMasaGon日記でご紹介する気になれないような、薄っぺらい表面上のノウハウに過ぎないと思われるようなものの割合が多くなってきたのだ。
余談であるが、フォレスト出版の出版本には本当に外れが無く、良書に対する一貫した強いポリシーがあるとMasaGonは感じていた。調べてみると、彼らは「小さな会社と起業家の皆様にジャストフィットしたスキルと情報をお伝えすること」をポリシーとしているらしい。ポイントがはっきりしており、ブレが無い。それが数々のベストセラーを生み出す原動力になっているのではないだろうか。
著者が意図したかどうかはわからないが、この本を読み進めていくためには、数々のハードルを越えていかなければならないように思う。そのハードルとは「成功法則の呪縛」である。これにとらわれているようでは、決して本書の最終ページにはたどり着けないと思う。本屋で見つけても最初の数ページを見ただけで買ってもらえないかもしれない。恐らくそれは著者が望んだことであろう。
つまり、本書を読み進めることが出来るレベルまで至っていない人は、無理して読んだところで恐らく何の役にも立たないのである。もちろんMasaGonが何の苦労も無く読み進めることが出来たと言えば嘘になる。話題が変わるごとに心の中で「そんな馬鹿な!」と何度叫んだ事であろう。しかし、その後の著者の多面的な考察を読むにつけ、MasaGonの脳はこれまでにないぐらいにフル回転し、その都度自分の浅はかさを思い知らされることになる。
著者は禅の影響を強く受けており、何事も一言で片付けてしまうような事はしてはいけないと解いているが、その禁を犯して敢えて言わせてもらえば、「いくら成功法則を表面上だけ真似ても、その意図するところをしっかりと理解していなければ何の役にも立たない」ということが言いたいのではないだろうか。つまり「自分の頭で考えろ」という事である。
決して「成功法則」を否定しているわけではない。むしろ、それらは非常に大きなパワーを持っており、積極的に利用すべきだとも述べている。しかし「成功法則」マニアになったところで、決して人は成功するわけではない。それは十分条件ではなく必要条件の一つに過ぎないということである。
とはいえ、本書で著者が言わんとしていることの一部でもここで伝えることが出来るとは到底思えない。それだけ多くの事をMasaGonに伝えてくれた。いや、伝えてくれたというより考えさせてくれたのかもしれない。
我々は、自分の中の「思い」や「気持ち」といった内面、或いは「真実」や「現実」といった客観的事実を、言葉さえあれば全て伝えきることが出来るという錯覚に陥っているふしがあるように思う。しかし実際は、言葉に出来ない事の方がずっと大きな比重を占めているのかもしれない。そしてそれを無理に言葉にすることによって、多くの誤解を生むこともあるのかもしれない。
だからといって、伝える努力をしなくて良いということではないと思う。ただ決して「100%伝わっている」などという自惚れを持ってはいけないのだと思う。MasaGon日記の読者の方も、100人いれば100人とも、それぞれの育ってきた環境やバックグラウンドが異なるわけであるから、全く違った解釈をされていると思ったほうが賢明であろう。議論を重ねれば「なんとなく」は方向性を一にすることが出来るかもしれない。しかし、それは全てではない。それを認識していない人が多いから、我々は無用な争いを繰り返すのではないだろうか。
成功法則だって同じではないだろうか。A君が「思考は現実化する」と言ったとしよう、B君が同調し「絶対その通りだ!」と答えたとする。あるいはC君が「いや絶対にそんな事はないね」と反論するかもしれない。A君とB君はそれだけで意気投合してしまうかもしれない。A君とC君はそれだけで喧嘩別れしてしまうかもしれない。何という愚かなことであろう。
「思考は現実化する」はナポレオン・ヒルの有名な著書の名前である。その著書の思考に同調するのは大いに結構なことであろうが、それをA君が述べた時点でそれは単に「借り物の言葉」となる。その「借り物の言葉」に対しての解釈はA君、B君、C君のそれぞれのバックグラウンドにより、全く異なることが予想される。だから、その違いを理解しようとすること抜きで、無用な同調をしたり争いをすることに何の意味もないのである。
著者はまた、「誰でも簡単に実現できるという成功法則は、資本主義社会では次第にその価値を失う」ということも本書の柱としている。恐らく成功本の著者は、「実際にはその簡単に実現できることですら、ほとんどの人は言われてもやらない」と反論するのではないかと思う。MasaGonはどちらも真だと思う。
世の中には、「簡単にできる成功法則」すらやらない人がほとんどである。だからそれをやっただけで他の人からは一歩抜きん出ることは確かである。しかし、一歩そこに踏み出した人の中でもまだ競争があるのである。特に「起業本」「成功本」が流行っている昨今の状況ではその傾向は顕著であると感じている。その中で、真に生き残ることが出来て成功を収めるのは、やはり自ら「考える」人なのではないだろうか。そして、それは実は誰にでも出来ることではない。そんな事を著者は言いたかったのではないだろうか。
MasaGonは本書をもって、自分を一歩先のステップへ進めることが出来たような気がしている。
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1. ★★★★☆ 成功はどこからやってくるのか?~「成功法則」の取扱説明書~ [ 自分と未来は、かえられる!・・・かな? ] 2004年12月15日 09:08
◆成功はどこからやってくるのか? ~「成功法則」の取扱説明書~
[ http://tinyurl.com/7xjnt ]
著 者 岡本 吏郎
出版社 フォレスト出版
価 格 1,470円(税込)
ISBN 4894511819
著者 岡本吏郎さんの言葉 短期的な成功なら誰でもできます。
でも
2. 成功はどこからやってくるのか? [ 賢者は先人に学ぶ!by1日1冊の読書 ] 2004年12月15日 20:54
成功はどこからやってくるのか? ~「成功法則」の取扱説明書~
どうやら各書評で大絶賛の本。
私もこれに遅れまいと読んでみました。
皆さん、成功哲学の本は好きですか?
そしてこの本はもう読まれましたか?
「成功哲学の本が好きで、
かつこの本をまだ読んでい
3. 成功はどこからやってくるのか? ~「成功法則」の取扱説明書~ [ 新刊ビジネス本ブログ(BLOG) ] 2004年12月16日 01:37
成功はどこからやってくるのか? ~「成功法則」の取扱説明書~岡本 吏郎フォレスト...
4. フォトリーディング(24)「成功法則はどこからやってくるのか?」 [ 「あうとぷっと」〜フォトリーディングの軌跡〜 ] 2004年12月30日 18:59
この本は、いわゆる成功法則とはどんなものかを書かれています。ある意味、成功法則を否定している部分もありますが、非常に多くの気付きが得られるはずです。これから成功法則を読もうとしているならば、その前にこの本を読んで損は無いと思います。 「成功法則はどこか.
5. 『成功はどこからやってくるのか?』 [ 「ビジネス・ブック・マラソン」 バックナンバーズ ] 2005年01月16日 16:34
http://tinyurl.com/4p28f
本日の一冊は、成功者に共通する「待つ力」の重要性を語った一冊です。「目標を紙に書く」「プラス思考」といった従来の成功法則の危険性を指摘し、飛躍するためのヒントを提示しています。
著者は、大ベストセラー『会社にお金が残らない本当の
6. ★★「成功はどこからやってくるのか?」岡本吏郎、フォレスト出版... [ 一日一冊:人生の智恵 ] 2005年01月27日 04:53
「成功はどこからやってくるのか?」岡本吏郎、フォレスト出版(2004/11)¥1,470(評価:★★☆☆☆)もっと詳しく●この本は2部構成されています。ひとつは、最近の溢れる成功本や 成功セミナーには限界がありますよ、ということです。 ・「成功の法則は確かにあるけれ...
7. 【7冊目 成功はどこからやってくるのか? 〜「成功法則」の取扱説明書〜】by岡本 吏郎 [ 凡人の逆襲日記!! ] 2005年02月26日 23:20
久しぶり(10日ぶり?)に紹介する本。
ようやく教習も路上に出れたんで、定期的に更新できそうな予感・・・。
今日紹介するのは、「成功はどこからやってくるのか? ~「成功法則」の取扱説明書~」
いまどこの本屋に行っても、「自己啓発」「成功法則」コーナーが
8. 成功はどこからやってくるのか? ~「成功法則」の取扱説明書~ [ booksjp ] 2005年05月06日 20:35
世の中には多くの成功本があります。...
この記事へのコメント
1. Posted by ハジー 2004年12月15日 20:54
こんばんは!MasaGonさんもこの本読まれたんですね。うん、良い本ですよね。私もオススメです!
ちなみに私は…
「その簡単に実現できることですら言われてもやらない」人の一人かもしれません(^-^;
ちなみに私は…
「その簡単に実現できることですら言われてもやらない」人の一人かもしれません(^-^;
2. Posted by MasaGon 2004年12月15日 21:35
>ハジーさん、
お久しぶりです。
逆にその「簡単に実現できること」をやらなくても、地道な努力が実を結ぶ事も確かでしょうね。ただちょっと遠回りするかもしれないと言うだけで。でも遠回りした分だけ、他の人よりよく道を知っているから後々迷うことも少ないんじゃないでしょうかね。
お久しぶりです。
逆にその「簡単に実現できること」をやらなくても、地道な努力が実を結ぶ事も確かでしょうね。ただちょっと遠回りするかもしれないと言うだけで。でも遠回りした分だけ、他の人よりよく道を知っているから後々迷うことも少ないんじゃないでしょうかね。